SEOにもMEOにも効果的なサイテーション。SNSの普及に伴って重要な要素だ。
サイテーションという言葉を聞いたことがあるでしょうか?おそらく、ほとんどの人は初めて聞いた言葉かもしれません。実は、このサイテーション、SEO・MEOの観点でとても重要な指標なんです。
はじめて耳にした人にとっては「???」となるかもしれませんが、WEB集客を行う上でも覚えておくべきことなので、この機会にぜひ勉強してみてください。
今回は、サイテーションの意味や効果について解説します。
サイテーションとは?
サイテーションを直訳すると「言及/引用」といった意味があります。SEO業界でいうサイテーションとは、他サイトからの「言及・引用」がそれにあたります。
言い換えれば「そのテーマについて、オンラインでどれだけ話題になっているか」ということです。
前回、「被リンク」がSEOに効果的だという話をしました。以前のGoogleは「リンクを辿る」ということで、そのサイトの人気を測定していましたが、Googleの技術の進歩により「テキストのみ」でも、その会社・ブランド・商品などを評価できるようになったのです。
検索エンジンがサイテーションとして認識する要素
- ブランド名(サイト名・会社名・店舗名・サービス名など)
- 住所
- 電話番号
- リンクされてないURL
上記の4つの要素が他サイトから言及・引用された際に、Googleはサイテーションとして認識すると考えられています。
例えば、弊社は「株式会社AAA」という外壁塗装会社があったとします。その塗装会社に依頼したBさんが、その仕事ぶりに感動して、ブログやSNSなどで「株式会社AAAに外壁塗装を依頼したら、想像以上に家が綺麗になりました!本当に嬉しいです!ありがとうございます!」のような投稿をした。
これは、いわゆる「株式会社AAAがオンライン上で話題になっている」状態といえるので、Googleはサイテーションとして評価する、ようなイメージです。
サイテーションのいいところは、「リンク」がなくてもSEOの評価として加点されるところです。
もちろん、リンクも入っていればなお良いんだけどね。
被リンクより効果ある?
サイテーションのSEO効果については、ブラックボックスとなっていて、被リンクよりもサイテーションの方が効果があるとは断言できません。しかし、以下のGoogleからの説明から検索順位の評価の要素に認知度があることを示しており、間接的にサイテーションがSEOに関係していることがわかります。
ローカル検索(MEO)に関してサイテーションの効果が確認されていることから、SEOにも同様に良い効果を与えるという仮説が立てられており、それはほぼ間違いありません。
ただ、理屈的に考えるとやはり、被リンクの方がサイテーションよりもSEO効果が高い可能性はあります。しかし、サイテーションもSEOシグナルに大きく関係していると言えるでしょう。もっと言えば、サイテーションと被リンクがセットになっていることがSEO効果を最大化させるのかもしれません。
Googleから直接サイテーションには効果があるというアナウンスはないけど、状況証拠的に効果があるとSEO業界では言われている感じ。
GoogleはSNSを見ている
Googleから明確な発表がないものの、サイテーションは被リンクと同じようにSEOに効果があると考えられています。GoogleのGary Illyes(ゲイリー・イリェーシュ)氏は、米ダラスで開催された State of Search 2017 カンファレンスのQ&Aセッションで以下のようにコメントしました。
あなたのサイトがインターネットでどのように受け取られているかが、今日(こんにち)では重要だ。たとえば、ソーシャルメディアでどんなふうに言われているかを Google は見ている。
海外SEO情報ブログより引用
この発言から、GoogleはSNSで話題になっているかどうかを検索順位の指標の一つにしていることがわかります。そして、その話題がポジティブかネガティブかも見ているようなニュアンスの話も出ています。
例えば、飲食店が「美味しい!」という話題で盛り上がっているか、「不味い!」という話題で盛り上がっているかまぜ見ているというようなニュアンスです。
つまり、「良い口コミ」なのか「悪い口コミ」なのかをGoogleは見ていると言っていいと思います。
最近では「炎上」という言葉もよく耳にするようになったけど、ネガティブな炎上は避けたいところだね。
つまり、SNSにも力を入れて、来店した顧客にSNSで投稿してもらうような施策をしていくことで、あなたのホームページの検索順位に好影響を与えるということです。
サイテーションを獲得する方法
ここまでで、サイテーションがSEOのために重要なことだということが理解できたと思います。
では、実際に何をすればサイテーション獲得に繋がるのか?を解説します。
SNSで認知度を上げていく
まずは、自社のSNS(Instagram、Facebook、Twitter、YouTubeなど)を立ち上げ、そこにビジネス情報を正確に記入していきましょう。そのアカウントの説明欄には、自サイトの名前、電話番号、住所、URLなどを忘れず書いておきます。
そうすることで、検索エンジンに自サイトとSNSの関連性を伝えることができ、「公式」なのか「非公式」なのか判断させます。これが初期構築です。
そして、まずは認知度を高めるためにも、自ら積極的にSNSで発信していきましょう。その際、自社名、サイト名、商品名などを書き込むようにしましょう(ハッシュタグでもOK)。たくさんのユーザーに認知してもらうためにも、名前をどんどん売り込んでいくことを意識しましょう。
日本人は正確的に名前を出さずに発信するケースが多いが、ビジネスでは認知してもらわなければ発展はないぞ。
最近では「インフルエンサー」という言葉も一般的になってきましたが、SNSを活用したサイテーション獲得方法として、インフルエンサーを起用するのもありです。有名なインフルエンサーが言及することで認知度が一気に向上するということはよくある話です。
YouTubeを見ている人なら「案件」という言葉を耳にすることもあると思いますが、今では、テレビCMを流すよりもYouTuberに宣伝してもらった方が効果的なケースもあります。そこにSNSを絡めたマーケティングを組み込むことで、サイテーション獲得もできるでしょう。
ただ、インフルエンサーを起用するにはある程度まとまった費用がかかりますので、予算がない場合は地道にコツコツとSNSで自ら発信しつつ、「バズる」ような投稿を工夫していくなどが一般的です。
社内に「SNS部署」を作るのが当たり前の世の中になってきているのだ。
地域のポータルサイトを活用する
大体、どの地域にもポータルサイトを運営している企業があると思います。有名なところでいうと「食べログ」「ホットペッパー」などですが、地域ごとにローカル情報を発信しているサイトあります。
そうしたところに連絡をして、自社の情報を掲載してもらえないか打診してみるのもサイテーション獲得には有効です。ポータルサイトの探し方は「地域名+業種名」「地域名+ポータルサイト」「地域名+ローカルメディア」などで検索した際に出てくることが多いので試してみてください。
例えば、弊社では「JIMOHACK」というメディアを運営しているのですが、こうしたローカルメディアで取材をしてもらうなどもサイテーション獲得につながります。
例:松江市・うなぎ処「山美世」通販サイトをオープン!コロナで苦しい今だからできること
また、個人でブログを運営している方にお願いして記事にしてもらうなどもおすすめです。
個人ブロガーはネタに困っていることも多いから意外と狙い目だ。
Googleの口コミを書いてもらう
Googleの口コミ数を増やすことも有効です。口コミの数が増えれば、Googleマップで上位表示されやすくなりますし、Google公式のレビューになるので信頼性を獲得する意味でも効果的です。
また、その口コミを読んで来店してくれる新規客獲得にも繋がるので、来店型ビジネスの場合は、積極的にお客様に声かけをして、レビューを書いてもらうよう促しましょう。
Googleの口コミを増やす方法はこちらも参考にしてください。
サイテーション獲得時の注意点
サイテーションを獲得する際に重要なのは、数と正確性です。
「オンライン上でどれだけ話題になっているか?」をGoogleは見ているので、なるべくたくさんの媒体で話題になるように対策していきましょう。そして、住所や電話番号などを正確に書いておくことが大切です。
これは、「NAP情報を統一して順位を上げろ」でも説明しているので、併せて読んでおいてください。
また、被リンクと同様に自作自演は行わないようにしましょう(自社で運営しているものはOK)。例えば、SNSの裏垢を量産してサイテーションを獲得しているように見せるような行為はGoogleは不正と見抜くでしょう。
そうした行為をしていることがユーザーに発覚した場合には、それこそ「炎上」する可能性もあるので気を付けていきましょう。
Googleにクリーンな会社と判断してもらうためにも真っ当な対策をしようぜ。